在籍確認で何を聞かれる?実施の流れや電話以外の方法を解説


カードローンでは、一般的に申込後に仮審査を通過した後に在籍 確認が行われます。在籍確認とは、申込時に記載した勤務先に申込みをされた方が本当に勤めているのかの確認です。カードローンは借入ですから、毎月の返済のためには安定した収入が欠かせず、借入契約で定められた返済期限までに完済を見込める方でなければ利用できません。そこで、完済できるという根拠を確認するための審査のひとつとして在籍確認が実施されています。
この記事では、在籍確認がどのように行われるのか、また、どのような点に気を付けておくべきなのかなど、在籍確認のポイントについて解説します。
在籍確認の流れを確認
在籍確認はローン審査におけるプロセスのひとつです。まずはカードローンの申込後、在籍確認に行き着くまでの一般的なステップを確認しておきましょう。
一般的なカードローンの在籍確認までのステップ
お申込
インターネットや電話、郵送、店舗申込など、カードローンは商品ごとに申込方法が異なります。また、申込にあたって準備が必要な書類もあります。申込条件などはこちらの記事で詳しく解説していますので、参考にしてみてください。
仮審査
カードローンに申込むと、まず仮審査が行われます。仮審査でチェックされる項目は、カードローンによって異なりますが、一例として以下の項目があります。
例
①年齢
②年収
③その他の属性情報
④信用情報
それぞれ、詳しくみていきましょう。
①年齢
新たに申込むことができる年齢は、カードローンの商品ごとに決められています。(例えばLINEポケットマネーであれば満20歳から65歳までが対象です。)この年齢に当てはまらない場合は、仮審査の時点で落とされてしまいます。
②年収
基本的には、収入のない方が審査に通ることはありません。仮審査を通る年収の最低ラインはカードローンの商品ごとに異なります。
③その他の属性情報
例えば勤続年数や勤務先情報、居住形態や家族構成などが挙げられます。こういった情報も仮審査でチェックされます。
④信用情報
信用情 報とは、申込みをされた方の現在に至るまでのクレジットやローン契約に関する申込や支払いの延滞といった取引事実が記載されたもので、信用情報機関に登録されています。信用情報は、主に以下の内容がチェックされます。
・申込のあった借入希望額と現在の借入金額の合計が年収の3分の1を超えていないか
・借入件数は多すぎないか
・「異動」や「延滞」といった記載はないか
もし信用情報に「異動」や「延滞」の取引事実が登録されている場合は仮審査の通過は難しいでしょう。
関連記事:個人の信用情報は確認できる?開示に必要な手順をご紹介
在籍確認の流れ
仮審査をクリアできたら、次に在籍確認が行われます。
在籍確認は電話で行われることが多く、申込書に記載した勤務先に、申込みをされた方が実際に在籍されているのかを確認するための電話がかかってくる形です。勤務先といっても、ご本人が不在の場合もあることでしょう。そこでここでは、在籍確認の電話の会話例を、ご本人が勤務先にいた場合と不在だった場合にわけて紹介します。
本人(A)が勤務先にいた場合
(1)(同僚)お電話ありがとうございます。○○株式会社です。
(2)(カードローン会社)B(個人名)と申しますがAさんはいらっしゃいますか?
(3)(同僚)Aですね。少々お待ちください。
(4)(本人)お電話代わりました。Aです。
(5)(カードローン会社)もしもし、Bと申しますが、A様ご本人でしょうか?
(6)(本人)はい、そ うです。
(7)(カードローン会社)失礼いたしました。△△株式会社のCでございます。これにて在籍確認は完了となります。今後のお手続きは別途ご連絡させていただきますので、少々お待ちください。
本人(A)不在の場合
1.(同僚)お電話ありがとうございます。○○株式会社です。
2.(カードローン会社)B(個人名)と申しますがAさんはいらっしゃいますか?
3.(同僚)Aですね。申し訳ございません。ただいま席を外しております。どのようなご用件でしょうか?
4.(カードローン会社)いえ、個人的な要件でしたので結構です。失礼いたします。
多くのカードローン会社では個人名を名乗り、電話をかけています。銀行カードローンの場合、銀行名を名乗ります。本人が電話を受けた場合に、生年月日や住所の確認をされることもありますが、それ以外に聞かれることは特にないでしょう。
本人不在の場合も、不在である理由が出張や一時離席や外出で、勤務先で実際に勤務していることがわかれば在籍確認は完了します。
在籍確認の時間帯をコントロールできる?
勤務先につながれば、本人不在との返答で在籍確認が完了する場合もありますが、勤務先によっては電話がつながりくいケースもあるでしょう。そういった場合は、あらかじめカードローン会社に相談しておくことで、以下のような配慮をしてくれるケースもあります。
・電話をかける曜日や時間帯の配慮
・電話をかけるオペレーターの性別の配慮
希望が通らない可能性もありますが、在籍確認に出られないかもしれないと不安に思われるなら、ダメでもともとと考え、事前に電話などで相談してみましょう。
※LINEポケットマネーにお問合せいただいても、審査に関する内容はお答えすることができません。
在籍確認があるのはどんなとき?回避できる?
在籍確認はローンの審査のプロセスのひとつですから、カードローンを利用する際は、在籍確認を回避できません。
ただし、中には電話での在籍確認を必須としないカードローンや、あらかじめ相談することで電話での在籍確認は不要とし、代わりに書類の提出に替えられるケースもあります。電話での在籍確認に替えられる書類の例は以下の通りです。
電話での在籍確認はカードローン会社にとって負担となる作業です。すべての方が利用できるわけではありませんが、審査結果が良好であれば、相談のうえ、書類にて在籍確認を完了できる可能性もあるでしょう。
在籍確認が電話必須となるケース
カードローン会社の提供するカードローンの中には、原則電話での在籍確認をしないと掲げるものも存在します。しかし、そういったカードローンを利用する場合であっても、電話での在籍確認が必須となるケースがあります。例えば以下の状況が挙げられます。
例
・申込時の申告内容と信用情報機関に登録されている情報が異なる場合
・頻繁な延滞歴が記録されている場合
カードローンの審査にあたっては、先に述べた通り、信用情報機関に登録されている信用情報が照会されます。登録されている主な情報は以下に分けられます。
・個人を特定するための情報
・クレジット・ローン等の契約内容に関する情報
・返済・支払状況、取引事実に関する情報
以下で詳しくみていきましょう。
・個人を特定するための情報
氏名や生年月日、性別、郵便番号、住所、電話番号、勤務先名、勤務先電話番号、公的資料番号などの情報が登録されています。
・クレジット・ローン等の契約内容に関する情報
今まで締結したクレジットやローン等の契約の種類や契約日、契約金額、借入日、借入額、入金日、借入残高、入金予定日、完済日などが登録されています。
・返済・支払状況、取引事実に関する情報
クレジット・ローン等の契約の返済・支払状況、および返済予定日を過ぎても入金がない場合の延滞情報や、延滞が解消された場 合の情報、保証会社が本人に代わって返済を行った代位弁済の情報などが登録されています。
これらの情報は永久に登録されているわけではなくいずれも期限がありますが、契約終了後5年程度記録されるものもあります。
例えば、過去にカードローンを申込んだことのある方は、申込時に申告した情報は完済し契約が終了した後も、5年間、信用情報機関に登録されています。本人からすればすでに返済して5年も経った話だとしても、その情報は信用情報機関に残っています。
新しいカードローンを申込む場合、信用情報機関に登録されている過去の申込情報と現在の申込内容が照合されます。もし勤務先が違うとなれば、電話での在籍確認につながる可能性が出てきます。
頻繁な延滞歴が記録されている場合
頻繁な延滞歴が記録されている場合も、電話での在籍確認につながる可能性があります。そもそも解消されていない延滞があればカードローンの審査には通りませんが、解消されていても過去に延滞歴が繰り返されていれば、申込みをされた方が本当に勤務して給与を受け取っているか疑いが生まれるでしょう。
信用情報を事前に確認する方法も
カードローンの審査をスムーズに終わらせたいなら、申込前にご自身で信用情報をあらかじめ照会しておくことも対策のひとつです。信用情報の照会の仕方についてはこちらで解説しています。参考にしてみてください。
LINEポケットマネーはLINEで完結
LINEポケットマネーは、申込から審査、借入、返済まですべてをLINEアプリで完結できる、個人向けのローンサービスです。利用限度額(契約極度額)や貸付利率などは審査を経て決定されますが、その際、スコアリングサービス「LINEスコア」も活用して審査を行っています。
「LINEスコア」は、LINEグループのさまざまなサービスの利用状況も加味してスコアを決定しており、従来のローン審査の物差しとは異なる特長があります。そのため、他社とは違う審査結果になる方もいらっしゃることでしょう。
年収に対し、借入希望額の占める割合が大きくなるほど、返済能力を示すことのハードルが上がります。電話での在籍確認の可能性も高まるかもしれません。その点、LINEポケットマネーなら1円から借入できるため、借入額を最低限に抑えやすいでしょう。また、LINEポケットマネーでは、借入も返済もスマホのLINEアプリから24時間365日受け付けています。
※メンテナンスなどの時間帯を除きます。また、随時返済も可能で100円から返済できます。
まとめ
カードローン会社から職場への電話による在籍確認に不安を感じる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、カードローンは借入であり、在籍確認は借りすぎからご自身を守るための審査のプロセスのひとつです。在籍確認が難しい場合は、配慮してもらえるケースもあるので早めに相談してみましょう。
借入後、完済するまで返済は続いていきます。申込後は返済のためにも、コツコツと真面目に勤めることに集中しましょう。あなたの勤務先での信用が積み上がれば、たとえ借入していることが周囲に知られたとしても、すぐにリカバリーできるはずです。
執筆者
内田 英子
肩書:CFP、FP1級、消費生活アドバイザー
生活設計塾FPオフィス幸せ家族ラボ代表。証券会社、保険ショップ勤務を経て、生活設計塾FPオフィス幸せ家族ラボを設立。かつての専業主婦経験も活かしながら、子育て世帯を中心に家計の総合医として暮らしの健康を維持する総合的なアドバイスを金融機関から完全に独立した立場で行って いる。
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