おまとめローンのデメリットは?対処法を知って賢く活用!


複数の金融機関からの借入を1社にまとめる「おまとめローン」ですが、返済スケジュールが管理しやすくなるなどのメリットがある一方で、気を付けるべきデメリットも複数あります。
今回は利用に際して知っておきたいおまとめローンのデメリットとその対処方法などについて詳しく解説します。
そもそも「おまとめローン」とは?
おまとめローンは、複数のローン会社からの借入をおまとめ専用のローン商品を利用して、1つにまとめるローンのことです。
おまとめローンの主なメリットとして、月々の返済額や返済総額を軽減できる可能性があるほか、返済期日や返済金額の管理など返済にかかる手間が軽減できることがあげられます。
おまとめローンと似たイメージのものに「借り換え専用ローン」があります。これは、利用中のローンから、ほかの会社が提供する借り換え専用のローン商品への借り換えを指します。
おまとめローンのデメリット
おまとめローンには以下のようなデメリットがあります。
返済期間が長引くと総返済額が増える
毎月の返済金額を減らした場合、返済期間が長期化する可能性があります。その結果、利息の金額が増えるため、総返済額も増える可能性があります。
追加借入できない
おまとめローンは返済専用のローン商品のため、原則として、追加で借入を行うことはできません。おまとめローンの返済中に追加で借入を行う場合は、新たに別のローンを利用する必要があります。なお、その場合は、おまとめローンの利用状況などが審査に影響を及ぼす可能性があります。
おまとめローンが利用できない場合がある
借入金額が多い、返済を延滞したことがある、安定した収入がないといった状況に該当する場合は、継続的な返済能力がないと判断されてしまう可能性があるため、おまとめローンを利用できない場合があります。また、すでに複数のローン会社から借入がある状態での審査となるため、おまとめローンの審査は通常のローンよりも厳しい傾向にあります。
おまとめローンのメリット
次に、おまとめローンの主なメリットについて確認してみましょう。
金利を下げられる可能性がある
借入した金額(借入元金)が大きいほど適用される 上限金利は低くなるため(※1 利息制限法)、複数のローンをおまとめローンで1つにまとめることで、金利を下げられる可能性があります。
※1 利息制限法
お金の貸し借りにおける金利の上限などを定めた法律で、この法律で定められた金利の上限を超えて貸し付けることを禁止しています。また、その金利の上限は貸付金額によって異なり、最大で年20%となっています。(下図参照)
通常のローンではできない金額の借入が可能
法令が規定する一定の条件を満たし、総量規制(※2)の例外貸付け(※3)に該当する場合であれば、総量規制の基準を超える金額の借入ができる可能性があります。
※2 総量規制
総量規制とは、借り過ぎ・貸し過ぎを防ぐため、貸金業者から借りられるお金の総額に制限を設ける貸金業法の規制のことで、貸金業者からの借入残高が年収の3分の1を超える場合は、新たな借入はできなくなります。なお、銀行は貸金業者に該当しないため、銀行からの借入に関しては総量規制の対象外となります。
(例)利用者の年収が300万円の場合、貸金業者から100万円までしか借りられないということになります。
※3 例外貸付け
顧客の利益の保護に支障を生じることがない貸付けの契約のことで、一定の条件に該当する場合は、総量規制の基準(年収の3分の1)を超える借入を行うことができます。
返済スケジュールが管理しやすくなる
複数のローンの返済金額を管理する手間や返済日を忘れてしまうリスクなどを軽減することができます。また、おまとめローン1社のみの返済となるため、返済スケジュールの管理や計画も立てやすくなります。
おまとめローンのデメリットへの対処方法
ここまで、おまとめローンのメリット・デメリットについて述べてきましたが、デメリットへの対処方法にはどのようなものがあるのでしょうか。
3つのデメリットそれぞれへの対処方法をまとめましたので、参考にしてみてください。
「返済期間が長引くと総返済額が増える」への対処法
返済シミュレーションツールなどを活用し、毎月の返済額や返済期間、総返済額などを事前に確認することが重要となります。返済計画を事前に立てることで、返済期間の長期化などの危険性を軽減することができます。なお、返済シミュレーションツールは、カードローン会社の公式サイトで利用できる場合が多いほか、LINEポケットマネーの場合は、LINEアプリ内で返済シミュレーションを行うことができます。
「追加借入できない」への対処法
おまとめローンの借入金額が総量規制の基準を超えない場合は、新たに別のローンで借入できる可能性があります。ただし、新規の借入は返済計画に影響する可能性があるため、ほかに対処できる方法がないか検討してみましょう。