キャッシングの審査とは?審査のポイントは?4つのキャッシングの方法を比較解説!


冠婚葬祭などでの急 な出費や、お買い物、自動車運転免許の取得などで現金が必要なときに「キャッシングを利用したい」と思っている人も少なくないと思います。今回は、キャッシングを利用するときに気になる審査の内容やポイントなどを中心に解説します。
そもそもキャッシングとは?
キャッシングとは、一般的にお金を借りられるサービスの総称のことで、クレジットカードの付帯機能を使ったキャッシングやカードローンなどがあります。キャッシングというと、クレジットカードの付帯機能を使った借入を思い浮かべる方も多いかと思いますが、今回は、お金を借りられるサ ービスの総称としてのキャッシングについて解説します。
キャッシングにおける審査とは?
キャッシングを利用する場合、借入金額の大小にかかわらず、キャッシングを提供している金融機関などによる審査は必須となります。また、貸金業者(消費者金融やクレジットカード会社など)は貸付の審査の際に、返済能力などについて調査することが貸金業法によって義務付けられています。
審査の際に見られるポイント
キャッシングの審査の際に重視される主なポイントは、下記のとおりです。
安定した収入と返済能力
借入金額を返済できる十分な収入があるのか、安定した収入があるのかなど、返済能力の有無は審査の際に重視されるポイントです。これらの要件に該当しない場合は、返済能力に問題があると判断される可能性があります。
他社での借入状況
新規の借入によって借入残高が増えることになるため、他社での借入状況は審査の際に重視されます。なお、貸金業者が提供しているキャッシングでは、総量規制(※1)の対象となるか否かなどについても審査されます。
※1 総量規制
総量規制とは、借り過ぎ・貸し過ぎを防ぐため、貸金業者から借りられるお金の総額に制限を設ける貸金業法の規制のことです。貸金業者からの借入残高が年収の3分の1を超える場合は、新たな借入はできなくなります。なお、銀行は貸金業者に該当しないため、銀行からの借入に関しては総量規制の対象外となります。
(例)利用者の年収が300万円の場合、貸金業者から100万円までしか借りられません。
信用情報
信用情報機関(※2)に登録された各種ローンやクレジットカードの利用状況、履歴などの情報(信用情報)は、審査の際に重視されるポイントです。ローンやクレジットカードの延滞履歴や金融事故情報などが信用情報に記録されている場合は、返済能力に問題があると判断される場合もあります。
※2 信用情報機関
消費者の信用情報を管理し、加盟会員企業から与信目的の照会に応じて個人信用情報を提供する、金融庁指定の機関です。日本で個人の信用情報を管理している信用情報機関は「株式会社シー・アイ・シー(CIC)」「株式会社日本信用情報機構(JICC)」「全国銀行個人信用情報センター(KSC)」の3つです。
審査に落ちる人の特徴
キャッシングの審査に落ちる主な理由として、可能性があるものについて確認してみましょう。
収入が少ない、勤続年数や居住年数が短い
収入が少ない、安定した収入がないなどに該当する場合、借入金額を返済できる十分な収入がないと判断されることが多く、審査に落ちる可能性があります。また、勤続年数や居住年数が短い場合も、継続的な返済が難しいと判断されることが多いため、審査に落ちることがあります。
申込内容に不備があった
申込の際に必要事項などを記入する書類や本人確認書類などに不備があった場合は、審査に落ちる可能性があります。
勤務先への在籍確認ができなかった
キャッシングを提供している金融機関などによっては、審査の際に勤務先への在籍確認を行う場合があります。在籍確認は、勤務先への電話連絡や書類提出などの方法によって、申込者が勤務先に在籍しているかを確認します。在籍確認ができない場合は、審査に落ちる可能性があります。
信用情報に問題があった
ローンやクレジットカードの延滞履歴や金融事故情報などが信用情報に記録されている、総量規制の対象となるなど、信用情報に問題があると判断された場合は、審査に落ちる可能性があります。
審査の流れと必要書類
キャッシングの審査の流れと必要書類について確認します。
申込から審査の流れ
キャッシングの審査の流れについて、申込から借入までを下記の順で確認してみましょう。
申込
キャッシングの申込方法は、店舗窓口や電話、Webサイト、スマートフォンの専用アプリ などを利用する方法があります。なお、申込方法はキャッシングを提供している金融機関などによって異なります。
必要書類の提出
申込の際に必要事項などを記入する書類や本人確認書類を提出します。借入金額や借入状況などによっては、収入証明書類が必要となる場合もあります。本人確認書類と収入証明書類の詳細は、後述の「必要書類」をご確認ください。
審査
提出書類の内容や信用情報、勤務先への在籍確認などによって審査を行います。キャッシングを提供している金融機関などによっては、独自の審査を行っているところもあります。なお、一般的に申込条件などは公表されていますが、審査内容や基準などの情報は公開されていません。
契約手続
審査に通過した場合、キャッシングを提供している金融機関などから契約内容が提示されます。提示された契約内容に同意する場合は、契約手続を進めて契約を完了します。
借入
契約完了後は、契約内容の範囲内で借入を行うことができます。店舗窓口や提携ATM、スマートフォンの専用アプリなどを利用して、お金を直接引き出す、指定口座への振り込み、スマホ決済サービスの残高へのチャージなどの方法でお金を受け取ります。なお、借入方法やお金の受取方法は、キャッシングを提供している金融機関などによって異なります。
必要書類
申込・審査の際に提出が必要な主な書類は、下記のとおりです。
本人確認書類(一例)
・運転免許証
・運転経歴証明書
・マイナンバー カード
・特別永住者証明書
・在留カード
収入証明書類(いずれの書類も最新年度のものが必要)
・給与明細書
・源泉徴収票
・確定申告書
利用可能なキャッシング方法はこの4つ
キャッシングにはどのような方法があるのでしょうか。下記の4つの方法について確認してみましょう。
クレジットカードの付帯機能を使ったキャッシング
キャッシング枠が付帯されているクレジットカードを利用したキャッシングの方法です。クレジットカードの審査には数日から数週間かかる場合もありますが、キャッシング枠が付帯されているクレジットカードを持っている場合は、キャッシング枠内であれば即日お金を借りることも可能です。消費者金融系のカードローンと比較して、利用限度額は少ない傾向にあり、適用される金利は高い場合もあります。
消費者金融系カードローン
消費者金融系のカードローンを利用したキャッシングの方法です。消費者金融系のカードローンの審査では、銀行系のカードローンの審査で義務付けられている警察庁のデータベースへの照会は必須ではありませんが、暴追センター(暴力追放運動推進センター)を利用するなど、各社独自の審査が行われます。消費者金融系のカードローンによって異なりますが、即日融資に対応している(申込から借入までが即日で完了する)ところが多いです。キャッシング枠が付帯されているクレジットカードと比較して、利用限度額は多い傾向にあり、適用される金利が低い場合もあります。
銀行系カードローン
銀行系のカードローンを利用したキャッシングの方法です。銀行系のカードローンの審査では、銀行独自の審査やカードローンの保証を引き受ける保証会社の審査のほか、反社会的勢力への融資を阻止するなどの観点から、預金保険機構を通じて警察庁のデータベースへの照会が義務づけられています。このようなことから、銀行系カードローンは融資までに日数を有する(最短で1営業日以上)ため、基本的に即日融資には対応していません。消費者金融系のカードローンと比較して、適用される金利は低く、特に下限金利は低く設定される傾向にあります。
スマホ決済と連携したキャッシングサービス
スマホ決済と連携したキャッシングサービスを利用したキャッシングの方法です。スマホ決済と連携したキャッシングサービスによって異なりますが、消費者金融系のカードローンと同様に即日融資に対応しているところが多いです。キャッシング枠が付帯されているクレジットカードと比較して、利用限度額は多い傾向にあります。
一般的なキャッシングの4つの方法を一覧で比較
図:一般的なキャッシングの4つの方法
キャッシングの4つの方法、どんな人におすすめ?
キャッシングの4つの方法は、それぞれどのような人におすすめなのでしょうか。利用目的や条件にあった方法を確認してみましょう。
「クレジットカードの付帯機能を使ったキャッシング」がおすすめな人
・キャッシング枠が付帯されているクレジットカードを持っている人
・一時的に少額の現金が必要な人
・利用するキャッシングサービスを増やしたくない人
・即日融資が必要な人
「消費者金融系カードローン」がおすすめな人
・キャッシング枠が付帯されているクレジットカードを持っていない人
・クレジットカードのキャッシング枠より多い利用限度額が必要な人
・クレジットカードのキャッシングより適用金利が低い(総返済金額が少ない)方がよい人
・即日融資が必要な人
「銀行系カードローン」がおすすめな人
・キャッシング枠が付帯されているクレジットカードを持っていない人
・クレジットカードのキャッシング枠より多い利用限度額が必要な人
・即日融資は必要なく、他のキャッシング方法より適用金利が低い(総返済金額が少ない)方がよい人
「スマホ決済と連携したキャッシングサービス」がおすすめな人
・申込から借入、返済までの手続をすべてスマートフォンのアプリで行いたい人
・24時間365日、いつでもサービスを利用したい人
・即日融資が必要な人
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※3 メンテナンス等の時間帯を除きます
※4 お申込の時間帯により、ご希望に添えない場合があります
まとめ
キャッシングを利用するときに気になる審査の内容やポイントなどについて解説しました。キャッシングの審査では、主に返済能力や他社での借入状況、信用情報などが重視されます。また、キャッシングの方法には、それぞれ特徴やメリット・デメリットがありますので、どのような目的で利用するのかを考慮することが大切です。
日頃からLINEアプリを使っている人でキャッシングの利用を検討している場合は、使い慣れているLINEアプリで申込や借入を完結することができる「LINEポケットマネー」も選択肢の1つとなるでしょう。
執筆者
中田 真
給与明細は「手取り額しか見ない」普通のサラリーマンでしたが、お金の知識のなさに漠然とした不安を感じたことから、CFP(R)資格を取得。現在、生活に身近なお金・終活・老後の生活資金の準備や使い方のテーマを中心に、個別相談、セミナー講師、執筆などで活動中。