引っ越ししたいのにお金がない!初期費用の相場・節約術、費用の捻出方法を解説


単身者の引っ越しには、物件の契約費用や荷物の運搬費用、家具・家電の購入費用など、家賃の7〜8カ月分に近い資金(東京だと60万円程度)が必要になります。
ここでは、引っ越しにかかる初期費用の相場を示したうえで、手元に十分なお金がない場合の現実的な対処法から、引っ越しの初期費用を安く抑えるための方法まで詳しく解説します。
引っ越しにかかる初期費用の相場とは
引っ越 し費用の中で大きな負担となる初期費用です。主に「賃貸の契約にかかる費用」「引っ越し業者への費用」「家具・家電の購入費」の3つに分けられます。ここでは、単身者が大阪の物件から、家賃8万円の東京の物件へ引っ越す場合を想定した、具体的な金額の目安を見ていきましょう。

▼2026年4月ごろの単身者を例とした場合
賃貸物件の契約にかかる費用(家賃8万円)
・敷金:8万円
・礼金:8万円
・仲介手数料:8万円
・前家賃:8万円
・火災保険料:約2万円
・保証会社利用料:約4万円(家賃の50%を想定)
■合計:約38万円
引っ越し業者への費用(単身・大阪から東京まで・荷物量が少なめ)
・3月(繁忙期):約10万円
・6月(閑散期):約7万円
家具や家電の購入費用
・冷蔵庫・洗濯機などの大型家電:約15万円
総額
・3月(繁忙期):約63万円
・6月(閑散期):約60万円
上記の通り、引っ越しには総額で家賃の約7〜8カ月分に近い資金が必要になります。そのため、事前に内訳を把握し、必要な金額を具体的に見積もっておくことが大切です。
初期費用を抑えて引っ越しをするには
引っ越し費用の相場を踏まえて、どうしても手元にお金がない場合は、少しでも引っ越しにかかる総額を安く抑える工夫が必要です。ここでは、無理のない範囲で費用を抑えるための具体的な方法をまとめました。

賃貸契約時の費用や引っ越し代は、物件選びや時期、契約内容などによって差が出るため、順番に見直していくことが大切です。
フリーレントの物件を探す
フリーレントとは、入居後の一定期間における家賃が無料になる契約形態を指します。フリーレントを活用すれば、引っ越し直後の家賃支払いが免除されるため、その期間に生活を立て直すための資金を蓄えられます。
ただし、決められた契約期間より前に解約すると、無料になった期間の家賃を違約金として請求されるなどのリスクを伴う場合があります。短期で引っ越す予定がある場合は損をしてしまう可能性があるため、契約条件を細部まで事前に確認しておきましょう。
敷金・礼金がかからない物件を探す
契約にかかるまとまった費用をカットするために、敷金・礼金がかからない物件を選ぶのも賢い方法です。敷金・礼金はそれぞれ家賃の1~2カ月分が相場であるため、これらがゼロになるだけで数万から数十万円の節約につながります。
とくに礼金は退去時に返還されないお金であるため、初期費用の段階で削減しておくメリットは大きいと言えます。空室対策として敷金・礼金を無料にしている物件もあるため、不動産会社に希望を伝えて探してもらいましょう。
ただし、敷金がない物件の場合、退去時のハウスクリーニング代や原状回復費用を実費で請求される可能性が高くなるため、注意が必要です。
家具・家電付きの物件を選ぶ
新たに購入する生活必需品を減らすために、家具・家電付きの物件を選ぶのも有効な手段です。備え付けのベッドや冷蔵庫などをそのまま利用できるため、新しく購入する費用を削減できます。
また、家具や家電を運搬する必要がない分、引っ越し業者に支払う運搬費用も安く抑えられます。数年程度の短期間だけ住む予定であれば、コストパフォーマンスの高い選択肢といえるでしょう。
一方で、家具・家電付きの物件は、一般的な物件と比較して毎月の家賃がやや高めに設定されているケースもあります。長期間住む場合は総支払額が割高になる可能性もあるため、居住予定期間と家賃の差額を比較したうえで判断することが大切です。
引っ越しの繁忙期を避ける
引っ越し費用を抑えるには、業者の予約が集中する繁忙期を避けることが重要です。新生活の準備が重なる3月から4月は需要が高まり、料金も上がる傾向にあります。
時期を調整できる場合は、5月から翌年2月の比較的落ち着いた時期を 選ぶだけでも費用を抑えられる可能性があります。また、週末や祝日は依頼が集中しやすいため、可能であれば平日の引っ越しがおすすめです。作業開始時間を業者に任せる「フリー便」を利用するのも、コストダウンにつながります。
契約条件が許す場合は、入居日と引っ越し日を調整し、引っ越し業者の空き状況に合わせられるようにしておくとよいでしょう。
相見積もりをとる
引っ越し業者を決める際は、複数の業者から見積もりを出してもらう「相見積もり」を行いましょう。最初から1つの業者に絞ってしまうと、提示された金額の妥当性を客観的に判断できません。
目安としては、少なくとも3社程度から見積もりを取り、基本料金やオプション内容を比較検討しましょう。他社の見積もり額を伝えることで、値引きに応じてもらえる場合もあります。
また、一括見積もりサイトを利用すれば、1回の入力で複数の業者へ依頼できるため効率的です。多少の手間はかかりますが、条件次第では費用に差が生じる場合もあるため、できる限り相見積もりを行いましょう。
荷物を自力で運ぶ
引っ越し業者に支払う運搬費用をどうしても用意できない場合は、自力で荷物を運搬することも検討しましょう。家族や友人に手伝いをお願いし、自家用車やレンタカーを利用すれば、運搬費用を抑えられます。
単身で荷物が少なく、現在の住まいと新居の距離が近い場合には適した方法といえるでしょう。ただし、階段のみの物 件への大型家具の搬入などは、無理をすると壁や床を傷つけたり、けがをしたりするリスクがあります。
そのため、事前に荷物の量や搬入経路を確認し、安全に運べる範囲を見極めたうえで、自力で荷物を運びましょう。小型の荷物は自力で運び、冷蔵庫や洗濯機などの大型家電だけを業者に依頼するなど、負担と費用のバランスを取る方法もあります。
引っ越しの初期費用を一括で払えないときの対処法
引っ越しの初期費用は家賃の数カ月分にもなることが多く、一括での支払いが困難なケースも決して珍しくありません。引っ越しの初期費用を一括で払えないときは、次のような方法を検討してみましょう。

ここからは、それぞれの方法について具体的なポイントや注意点を順番に解説します。
分割払いができる不動産会社を利用する
初期費用を一度に支払うことが難しい場合は、分割払いに対応している不動産会社を利用するのも1つの方法です。分割払いができれば、まとまったお金がなくても、賃貸契約の手続きを進めやすくなります。
ただし、クレジットカードによる分割払いに対応しているケースはあるものの、現金での分割払いに応じてもらえるケースはほとんどありません。また、分割払いには支払い回数に応じた手数料や利息が発生することが一 般的です。総支払額は現金での一括払いよりも高くなるため、無理なく支払えるかを事前にシミュレーションしておきましょう。
消費者金融のカードローンを利用する
消費者金融のカードローンは最短即日での融資に対応している場合もあり、緊急時でもスピーディーにお金を用意できる可能性があります。借入したお金の使い道は原則自由のため、賃貸の契約費用だけでなく引っ越し業者への支払いや家具の購入にも柔軟に充てられます。
一方で、所定の金利が設定されており、借入額や利用期間に応じて利息が発生します。計画的に利用しなければ返済が長期化し、家計を圧迫するおそれがあります。
ただし、初回利用者を対象に一定期間の無利息サービスを設けている消費者金融もあり、短期間で完済できれば利息負担を抑えられます。毎月の収支を踏まえ、無理なく返済できる範囲で借入額を決めることが重要です。
家族や友人からお金を借りる
家族や友人からの借入であれば、利息が発生しないケースも多く、返済時期について柔軟に相談できる可能性があります。また、消費者金融のような審査が行われないため、信用情報に不安がある場合でもお金を用意しやすい点がメリットです。
ただし、いくら親しい間柄であっても、お金の貸し借りはその後の人間関係を悪化させる原因になりかねません。トラブルを防ぐためにも、借用書を作成し、返済期限や金額を明確にしたうえで、約束どおりに返済することが大切です。
自治体の助成金・補助金制度を活用する
自治体が実施している公的な助 成金・補助金制度の活用も検討しましょう。自治体によっては、新婚世帯や若年層の移住者などを対象に、返済不要の家賃補助や引っ越し費用の助成を行っている場合があります。条件に該当すれば、初期費用や家賃の負担を軽減できる可能性があります。
ただし、こうした公的支援制度には所得や年齢、世帯状況などの要件が設けられており、必ずしも誰でも利用できるわけではありません。また、申請から給付までに一定の期間を要することが多く、緊急で資金が必要な場合には間に合わないケースもあります。対象となる可能性がある場合は、できるだけ早めに自治体の窓口へ確認してみましょう。
すぐに引っ越しの初期費用が欲しくても避けるべき行動
どうしてもお金が必要だからといって、不適切な手段でお金を借りてしまうと、後から高額な利息を請求されたり、犯罪被害に巻き込まれたりするなど、深刻なトラブルに発展するおそれがあります。特に注意すべきなのが、次のような行動です。
・闇金(ヤミ金)や個人間融資に手を出す
・クレジットカードを現金化する
これらは「すぐに引っ越し費用を用意できる方法」に見えるかもしれませんが、いずれもリスクを伴います。新生活を安心してスタートさせるためにも、安易に手を出さないことが重要です。
闇金(ヤミ金)や個人間融資に手を出す
正規の業者ではない「闇金」からの借り入れは 、法外な高金利を要求されるため利用してはいけません。SNSの「審査なしで貸します」といった個人間融資も、大半が闇金業者による罠であるため注意しましょう。
一度でも借りてしまうとすぐに利息が膨れ上がり、引っ越しどころか日常生活すらままならなくなってしまいます。また、返済に遅れると家族まで巻き込む悪質な取り立て被害に遭うリスクもあります。
どんなにお金がなくて焦っていても、甘い言葉には乗らず、必ず正規の金融機関へ相談するようにしましょう。安全で合法的な手段で資金調達することが何よりも大切です。
クレジットカードを現金化する
ショッピング枠を利用して現金を得る「クレジットカードの現金化」も、引っ越し費用を用意する手段としては避けるべき行為です。
現金化目的での商品購入は、多くのカード会社の会員規約で明確に禁止されています。発覚した場合はカードの強制解約となる可能性があり、その情報は信用情報にも影響を及ぼします。結果として、一定期間は新たなクレジットカードの作成やローン契約が難しくなる可能性が高くなります。
また、一時的に現金を手にできたとしても、翌月には利用額の支払いが発生します。目先の現金の代わりに大切な信用を失う危険な行為であるため、何があっても決して手を出さないでください。
すぐに引っ越し費用を確保するなら「LINEポケットマネー」
すぐに引っ越し費用が必 要な状況では、いつもお使いのLINEアプリから手軽に申込める「LINEポケットマネー」の利用をご検討ください。
LINEポケットマネーは、LINEアプリからそのまま申込でき、スムーズに手続きを進められます。わざわざ店舗の窓口に足を運んだり、専用のアプリを別途ダウンロードする手間もかかりません。
また、最短即日で融資を受けられる可能性(※お申込の時間帯によっては、ご希望に添えない場合がございます。)もあるため、敷金や礼金の不足分や、引っ越し前後に発生した急な出費など、少額資金を早めに用意したいときにも活用できます。
まとめ
引っ越しには、物件の契約にかかる敷金や礼金、不動産会社への仲介手数料、引っ越し業者に支払う運搬費用など、まとまった初期費用がどうしても必要になります。しかし、敷金や礼金がかからない物件を探したり、引っ越し作業を閑散期に依頼したりと、少し工夫するだけで費用を抑えることは可能です。
それでも手元にお金がない場合は、クレジットカードの分割払いや公的な支援制度、カードローンの利用といった手段が選択肢に入ります。ご自身の収入から無理なく返済できる方法を選び、安全かつ計画的に資金を調達して、新しい生活のスタートを切りましょう。
執筆者
金指 歩
大学時 代にFP3級取得。新卒で大手信託銀行に入社、住宅ローンや個人資産運用の営業に従事、複数の銀行業務検定や外務員資格など取得。その後不動産会社や証券会社に勤務したのち、2017年よりフリーライターとして独立、金融系記事や取材記事を執筆。最近は編集者としても活動している。


